C++は、エンジニアにとって強力なツールであり、多くのシステムやアプリケーションの開発に不可欠なプログラミング言語です。この記事では、ITの基礎知識が少ないが将来C++を使ってエンジニアになりたいと考えている初心者向けに、C++の特徴から学習方法までをわかりやすく解説します。
C++の特徴
C++は、C言語から派生したプログラミング言語であり、C言語とは兄弟のような関係にあります。C++はC言語の基本概念を継承しつつ、オブジェクト指向プログラミングやテンプレートなどの新しい概念を導入しています。
もう少し具体的な説明をすると、C++は、C言語を「ベース」としながらも、オブジェクト指向プログラミングなどの新たな概念を導入した言語です。C言語が手仕事の工具箱のようなものであるならば、C++はそれにいくつかの電動工具を追加した高度な工具箱に例えることができます。この追加された「電動工具」によって、より複雑な作業を効率的に行うことが可能になります。
このため、C言語での知識や経験はC++学習において有利に働きます。まずはC言語をマスターしてからC++の学習に取り掛かるのが良いでしょう。
一方で、同じく名前が似ているC#(シーシャープ)は、マイクロソフトによって開発された、完全に異なる目的と設計思想を持つ言語です。C#は.NETフレームワーク上で動作するアプリケーションの開発を主なターゲットとしており、C言語やC++との直接的な関連性はあまりありません。したがって、C++とC#は名前が似ているものの、設計の背景や使われる領域が異なり、兄弟関係というよりは、遠い親戚にあたるというのが実情です。
C++を学ぶメリット
C++を学ぶメリットは多岐にわたります。まず、C++は高性能なアプリケーション開発に適しているため、ゲーム開発やリアルタイムシステム、組み込みシステムなどの分野で非常に需要が高いです。また、C++でのプログラミングスキルは、他の多くの言語への理解を深める基礎となり、プログラミングの基本原則やメモリ管理など、深い知識を身につけることができます。
C++の導入方法
C++を始めるためには、C++コンパイラが必要です。これは、あなたが書いたコードをコンピュータが理解できる形式に変換するプログラムです。
Windowsでは、Visual Studio Communityが無料で提供されており、C++の開発環境として広く利用されています。
macOSでは、XcodeをインストールすることでC++の開発が可能になります。
Linuxユーザーは、GCC(GNU Compiler Collection)を利用できます。
おすすめの学習方法
C++の学習には、次のような方法がおすすめです。
オンラインチュートリアル: 基本から始めることができ、自分のペースで学習を進めることができます。
書籍: 「C++プリマー」などの入門書を使うと、基礎から応用まで幅広く学ぶことができます。
プロジェクトベースの学習: 自分で小さなプロジェクトを始めてみることで、実際のコーディングスキルを身につけることができます。
コーディングチャレンジ: LeetCodeやHackerRankなどのプラットフォームで問題を解くことで、論理的思考能力を鍛えることができます。
まとめ
C++は、高性能なアプリケーションの開発に適した強力なプログラミング言語です。その学習は、プログラミングの基本から高度な概念まで幅広い知識を提供し、他の言語への理解を深めるための基礎となります。C++の導入と学習方法を理解し、実践を通じてスキルを身につけることで、エンジニアとしてのキャリアを築くための強固な土台を築くことができるでしょう。